マリオットマーキーズ整備ブログをご覧いただきありがとうございます。
今回のご依頼はベンツCL ABC警告灯が点灯するとのことでご入庫いただきました。
ベンツのABCは油圧で乗り心地を変えられる画期的な機能ですがそこが弱点となってしまっており定番故障になってしまいました。
まずは車両の確認から行っていきます。
車高は下がっていないので酷いオイル漏れ等は無いような感じです。
ポンプ廻りや各部サスペンション部分の点検を行い、ポンプ廻りに少し滲みがありましたが警告灯が点灯するほどのオイル漏れではないので次にテスターにてABCポンプの発生圧力をチェックします。
ABCポンプは最高200bar発生するのですが車両についているポンプでは圧力があまり上がらず、保持もできないような状態でしたのでABCポンプ故障と判断し、お客様へ説明したところご了承頂けたので作業を行います。
エンジンルーム向かって右側にあるABCポンプはパワーステアリングポンプと一体になっており同時に交換となります。
一体とは言え規定圧力が違うので回路やリザーブタンクもそれぞれ分かれています。
まずはポンプを外すスペースをつくるために電動ファン、ベルトを外していきます。
ベルトが外れたらポンプ周りのパイプやホースを外し、ポンプ本体を取り外します。
ポンプ交換には結構時間がかかりますが外すものを外せば取り出すのは簡単です。
エンジンルームをきれいにしてから取り付けていきます。
取り付け後パワーステアリング側、ABC側のエア抜きを行い、故障メモリーを確認後問題なければメモリーを消去、試運転を行います。
漏れが無いこと、作動に問題が無いことも確認できたので完了となります。
ABCの警告灯がついた事が有るけどたまに点灯するくらいだから…と放置していた場合いざという時に走行不可能になってしまう事もあります。
弊社ではベンツ専用テスターで点検する事が可能ですのでABC関連で不安な事がありましたらまずはご相談ください。