こんにちはマーキーズベンツ技術ブログです。
今回はメルセデスベンツW219型 CLS55のミッショントラブル事例をご紹介します。
症状としては、ベンツ全般似たような症状になりますが、
- 変速しない
- 3速ホールド状態になっている
- シフトショックが大きい
- 滑っている
- 警告灯が点灯してる
- 前進するがバックできない
- シフト位置を認識しない
- 症状が出る時があるがエンジンをかけなおすと元に戻る
などなどの症状が多いですが、
点検として電気的なトラブルなのか?機械的なトラブルなのかで費用が大きく変わってきます。
また、5速と7速でも変わってきますが、テスター診断から始まり電気的な故障を調べ、次にオートマのオイルパンを外して鉄粉の確認を行います。
電気的な故障が確認されても機械的に問題ないかを確認するためです。
オイルパンの中に見える鉄粉が見えますか?
ギラギラしているやつです。
ここまで鉄粉が出ていると残念ながら全体に回っている状態でバルブボディの油路も詰まってしまいすね。
ECU一体のバルブボディ単体故障も多いですが今回の場合はAT本体の故障となります。
ちなみに、どれだけ鉄粉が出ているのかと言うと、オイルパンの中には鉄粉を集めるマグネットが取り付けられています。
みなさなんも砂場などで砂鉄取りをした事があるのではないでしょうか?
マグネットに大量に付いてきますね。
では、交換に入ります。
ミッションを脱着して念の為各部を分解して点検を進めていきます。
クラッチディスクも摩耗しておりまともに繋がらない状態でした。
現物をオーバーホールする場合もありますがここまで痛んでいる場合はリビルトミッションを載せ替えた方が良いですね。
バルブボディは必要ですが、それでも新品よりはだいぶ安く修理できると思います。
CLSに限らずオールベンツでこの様な症状が出ます。
ミッションは変化を感じた時点で点検修理と進めないと高くなるケースもあり、また突然走行できなくなったりしますので要注意です!