メルセデスベンツAMG SクラスS63の車検点検にてご入庫頂きました。
来店時確認したところ冷却水の臭いが鼻に突きますので、その場でお伝えし車両をお預かりしました。
車検点検を進めて行きますと、冷却水が漏れている事が判明しましたがエンジンの各装置が入り組んで取り付けされている為に、原因箇所まですぐに辿りつけない状態です。
急遽、エンジンを脱着しての診断となりました。
早速エンジンを降ろし、漏れ箇所の探究に入ります。漏れ方はジワジワと出てくる感じのようです。
滴になり垂れ落ちる前に多くは乾いてしまうようで、垂れ流れた跡が確認出来ていますが地面に垂れるまでには行っていない様子です。
垂れ跡を追い、原因箇所を探っていきます。
先ず最初に見つけたのがタービンパイプからの漏れでした。漏れ跡は他にも確認が出来ていましたので更に探っていきますと、タービンに隠れる位置にシリンダーブロックへと取り付けされるラインパイプからも漏れていました。これはいくら下から覗いても見えない箇所です。
ラインパイプはOリングやガスケットを使用して組み付けますので、通常はそれらを交換すれば漏れも止まるはずなのですが、今回はそれぞれのラインパイプの劣化や錆も多くなっていますのでラインパイプそのものを交換したほうが良いと判断し、新しいラインパイプを組み付けての修理をさせていただきました。
新しいラインパイプを組み付け、エンジンを車体へと戻し、ある程度の冷却水を補充したところで冷却水システムに加圧テストを実施し、漏れの確認を行います。
良好であれば、いよいよエンジンを始動させ最終チェックへと進みます。
冷却水をエンジン作動温度まで上げながらシステム内のエアー抜きを行って行きます。
試運転後の最終チェックで問題の無い事を確認し作業は完了となりました。
冷却水漏れが修理され無事に車検も取得しご返車となりました。
AMGの車検、修理もおまかせください。